Technology テクノロジー

Technology

GMS3
地中レーダ3次元モバイルマッピングシステム GPR MOBILE MAPP ING SYSTEM 3D

GMS3

地中レーダ3次元
モバイルマッピングシステム(GMS3)とは

地下と地上情報を効率的に取得し、
高精度に一元管理する
次世代の3次元調査システムです。

GMS3
  • 地下と地上の全方位連続3次元化を時速80kmで実現
  • 地下と地上情報を一元管理
  • 一元管理されたデータベースは専用ビューアソフトやGISソフトに対応
GMS3
Performance
Performance

GMS3の技術

Performance01

3次元地中レーダシステム

複数の発信・受信センサーを配したマルチアンテナにより、地下3m(土質や含水による)までの空洞や地下埋設物などを3次元で検出するシステムです。探査車のホイルベース間に設置されたアンテナ可動ユニットは、アンテナが左右に自由にスライドするため、路肩も含め道路全面を調査することが可能です。
 
地下の3次元化とは、マルチチャンネルアンテナのアンテナ進行(X)方向の垂直縦断面とアンテナ列(Y)方向の垂直横断面のデータを高密度で高速取得することにより、地中深度(Z)方向の水平断面で地下をCTスキャンのように3次元化する手法です。埋設管は直線上に、空洞は独立した円形に見えるため、解析精度が向上します。

Performance02

モバイルマッピングシステム

全周囲カメラ1台または2台で撮影するだけの簡単なシステムでIMUやレーザーを搭載することなく、高精度な3次元移動計測ができます。取得した3次元データは、公共測量作業規程の定める1/500精度を持っています。オルソ画像は相対精度で作成できるため、GPSの入らない場所でもオルソ画像による高精度の位置特定が可能です。
 
取得した3次元映像データは、地上のみのニーズにも対応可能。道路管理やメンテナンス、IoTとの連携など、幅広く活用されています。

Performance03

地下と地上情報の一元管理

道路の陥没事故など、地下と地上で起こることには関連性があり、双方の情報をリンクして把握する必要があります。従来の調査では、地下と地上を別に調べ、紐づけるという2度の検査が必要でしたが、GMS3は3次元地中レーダシステムの地下情報とモバイルマッピングシステムの地上情報がGPS時刻で同期されるため、一元管理が可能です。3次元座標で一元管理された高精度のデータベースは位置特定に優れており、また、地物間の距離計測などの作業が不要なため、作業効率が飛躍的に向上しました。
 
専用ビューアソフト(GMS3ビューア)を使用すれば、①地下3次元映像 ②路面オルソ ③全周囲動画 ④地図情報がリンクされた状態で管理でき、台帳をはじめ様々な様式で出力可能です。
 
また、3次元地理情報システムとしてArcGISなどのGISソフトと連動してデータを蓄積・管理することができ、視覚的な管理や経年変化を補正なしで行え、自治体の管理台帳ベースとして用いることができます。

Attempt
Attempt

技術向上の取り組み

#01

研究開発部

革新的なソリューションの
鍵を握る研究開発部門
GMS3システムに関する特許技術

世の中に広く活かせる技術開発と、実のある知的所有権の獲得を目指し、カナン・ジオリサーチでは2017年4月にカナン技術研究所を設立。2022年には、基礎研究と開発の要素を加えて研究開発部に改組しました。以降、地中レーダーの基礎研究と特許の創生、GMS3の精度向上に向けた研究・開発に取り組んでいます。GMS3に関しては3件、カメラマッピング技術の根幹であるCV技術においては、約30件の特許を取得しています。
(※CV 技術は株式会社岩根研究所の特許技術です。)

GMS3システムに関する特許技術
  • 特許第6431573号 地中探査装置及び地中探査車両
    前輪と後輪の間に3次元地中レーダアンテナを配置し安定したデータを取得する技術
  • 特許第6446005号 地中探査装置
    地下レーダ情報と地上映像情報を一元化処理し、管理する技術
  • 特許第7162208号 含水比マッピング方法及び含水比マッピング装置
    マルチチャンネル地中レーダを用いた地中の土壌の含水比を効率的に測定する技術
NETIS登録
  • KT-170087-VE:GMS3(三次元地中レーダ探査モバイルマッピングシステム)
    地下情報と地上情報の全方位連続取得による高精度な三次元マッピングシステム
GMS3システムに関する特許技術
#02

技術PRの取り組み

オープンイノベーションで
GMS3を広く発信

広くGMS3の技術を発信するため、展示会への出展、国際会議や学会発表などにも積極的に参加。また、アジアの調査会社や商社、ヨーロッパのメーカーとの情報交換を活発に行い、海外ネットワーク構築にも取り組むなど、国内外でのオープンイノベーション活動を展開しています。

主な参加・出展実績
  • CSPI-EXPO2018
  • GPR2018国際会議(スイスでの技術発表)
  • メンテナンス・レジリエンス2019・2021
#03

愛媛大学との共同研究

愛媛大学インフラ空間情報 基盤研究部門との連携

GMS3の取得データの解析精度向上に取り組み、インフラ空間の情報基盤システムの高度化によるインフラ管理の精緻化を図るため、愛媛大学と共同研究を実施。地中レーダ開発のサポート及び新しい機器の開発等に従事しています。

研究テーマ
  • 地盤内空洞識別精度の向上
  • 空間情報調査解析技術者の技術力向上策の検討
  • 空間情報の調査と解析に関する総合的研究
  • 調査事例成果のデータベース化と実務マニュアル作成への展開
  • 大量退職と少子高齢化社会到来を踏まえた社会資本整備にかかる人的資源と技術伝承のあり方等に関する研究
  • 空間情報調査解析研究のアジアネットワーク構築
#04

日本インフラ空間情報技術協会

GMS3の技術を標準化するため
官民学が連携し、協会を設立

地下と地上の空間データの一元化技術の活用や普及、向上、情報の交換を行い情報のブラックボックスを改善するため、同じ志を持つ仲間が集まり、2019年に日本インフラ空間情報技術協会(AISI)を立ち上げました。今後需要が増大すると思われるGMS3の技術について、広く担い手を育成し、より信頼性が高く、効率性も向上するよう技術開発に取り組んでいます。
 
AISI協会の主な活動は、会員の技術力向上のための技術研修会の開催や、GMS3をはじめとする協会認定技術の標準化に向けた技術基準や資格制度の創設及び運用です。 会員企業は北海道から九州まで全国20社と着実に増加しており、2022年には協会資格として初めてインフラ空間情報士補の試験を行い、92名が合格。今後はインフラ空間情報士、空洞判定士などの上級資格の試験を実施し、さらなる技術の向上及び普及のための認定資格を目指しています。

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